投稿日: 2022年11月30日2022年11月30日医療法人設立を検討されている方 ~その1~ 医療法人の設立は株式会社と違い、いつでも設立できる訳ではありません。都道府県にもよりますが、例えば福岡県の場合、年に2回しか医療法人設立のチャンスはありません。 医療法人化のメリット ①経営の永続性②家計と経営の分離③新たな事業展開(複数に医療施設の開設等) 医療法人の設立申請ができる人 1.医師又は歯科医師である方2.欠格事項(法第46条の2第2項)に該当していない方ⅰ.成年被後見人又は被保佐人でない方ⅱ.医療法、医師法、歯科医師法及び関係法令に現在及び過去2年間違反していない方ⅲ.禁錮以上の刑に処せられ、刑を執行されているか執行猶予期間中でない方 医療法人構成(社団たる医療法人の場合) 1.役員医療法人は理事(原則として3人以上)、監事(1人以上)をその役員として置かなければなりません。役員は、上記の欠格条項に該当していない方で、自然人に限られます。また、設立しようとしている法人と取引関係にある営利企業の役職員になっている方が役員に就任することは望ましくありません。ⅰ.理事①管理者は、原則として理事にならなければなりません。②理事には、通常、社員の全部または一部の方が就任しますが、社員以外の方が就任しても差し支えありません。ⅱ.理事長①理事長は、法人を代表し、業務を総理する。②理事長は、原則、医師又は歯科医師であることが必要です。③理事長は、理事の中から互選する。ⅲ.監事①監事は、理事や医療法人の職員と兼ねることはできないが、社員であっても差し支えない。②設立しようとしている法人と利害関係が深い方、他の役員と親族等の特殊の関係がある方は就任できません。 ※親族とは、配偶者・六親等内の血族・三親等内の姻族。 2.社員ⅰ.医療法人社団は、人々の集合体であり、その人々を社員という。ⅱ.社員は、原則として3人以上。ⅲ.拠出した方は、原則、社員になれます。ⅳ.拠出してない方でも、社員になれます。ⅴ.医療法人や株式会社等は、社員にはなれません。 上記の役員の中でも監事をお願いする人を探すことが、一番難しいかもしれません。次回は、医療法人設立を検討されている方 ~その2~
投稿日: 2022年10月28日2022年10月28日令和4年10月から、雇用保険料率が変更になります。 ◎雇用保険料率 (令和4年4月1日 ~ 令和4年9月30日)事業の種類:一般の事業事業主負担:6.5/1,000 労働者負担:3/1,000 ⇩ ◎雇用保険料率 (令和4年10月1日 ~ 令和5年3月31日)事業の種類:一般の事業事業主負担:8.5/1,000 労働者負担:5/1,000 ※一般の事業以外は厚生労働省の「雇用保険料率について」を ご参考にしてください。 給与計算をする際には、雇用保険料率が変更になりますので、再度ご確認ください!! (参考)厚生労働省の「雇用保険料率について」 ⇩雇用保険料率について |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
投稿日: 2022年7月1日2022年7月1日所得税の青色申告とは?(その4) 少額減価償却資産の特例 青色申告をする個人事業主であれば、少額減価償却資産の特例を活用できます。1個(または1組)当たり30万円未満の減価償却資産を取得した場合、取得価額全額をその年の経費に計上できます。「少額減価償却資産の特例」の対象となるのは、新品・中古にかかわらず、その取得が30万円未満の減価償却資産です。30万円未満の判定は、税込みで会計処理している課税事業者は税込みの取得価額で、税抜きで会計処理している事業者は税抜きの取得価額で判定します。免税事業者の場合には、税込みで30万円未満かどうかで判定します。 上限が、年間300万円まで 少額減価償却資産の特例は、事業年度中に購入した少額減価償却資産の取得価額をすべて合わせて300万円までが対象です。仮に、事業年度が1年に満たない場合300万円を12で割り、その事業年度の月数を掛けた金額が上限となります。 取得価額が20万円未満の場合 1個(または1組)が10万円未満の場合は、減価償却の対象ではなく全額経費にできます。1個(または1組)が10万円以上20万円未満の場合は、「少額減価償却資産」の選択の他に、3年で均等償却できる「一括償却資産」を選択することもできます。一括償却資産 ⇒ 償却資産税の申告対象外少額減価償却資産 ⇒ 償却資産税の申告対象 償却資産とは? 償却資産とは、土地・家屋以外の事業用資産で、事業者の所得の金額の計算上、減価償却費として損金または必要経費に算入されるものをいいます。取得価額が10万円以上の減価償却資産については、償却資産税の申告に対象の資産となりますが、「一括償却資産」として会計処理した資産については、償却資産税の対象資産に含めなくて良いこととされています。 1個(または1組)が10万円以上20万円未満の場合一括償却資産にするか? 少額減価償却資産にするか?は、各々のメリット・デメリットを踏まえて検討しましょう。
投稿日: 2022年6月3日2022年6月3日(福岡県)令和4年度 第1回 医療法人設立の受付について 福岡県では、年2回の医療法人設立認可の申請があります。今年度の1回目の申請受付が始まります。※下記の福岡県のホームページをご参考にしてください。 令和4年度 第1回 医療法人設立の受付について – 福岡県庁ホームページ (fukuoka.lg.jp) (公社)福岡県医師会の会員で一人医師医療法人を設立予定の方は、(公社)福岡県医師会主催の説明会が別途開催されるます。福岡県の説明会ではなく、(公社)福岡県医師会主催の説明会に参加が必要になります。ご注意ください。※下記の(公社)福岡県医師会のホームページをご参考にしてください。 https://www.fukuoka.med.or.jp/library/12252319136.pdf ・医療法人認可申請を検討中の方 ・申請の手続きにお困りの方★申請のサポートを致します。ご気軽にご連絡ください。
投稿日: 2022年5月2日2022年5月2日令和4年度の雇用保険料率はどうなった? 令和4年3月30日に「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が成立しました。 令和4年度の雇用保険料率は 上期(令和4年4月1日~令和4年9月30日)下期(令和4年10月1日~令和5年3月31日)で、雇用保険料率が違います。 上期は、事業主負担の保険料率のみが変更になります。 一般の事業 ①労働者負担:令和3年度 3/1,000 ⇒ 令和4年度上期 3/1,000②事業主負担:令和3年度 6/1,000 ⇒ 令和4年度上期 6.5/1,000雇用保険料率(①+②)令和3年度 9/1,000 ⇒ 令和4年度上期 9.5/1,000 下期は、労働者負担と事業主負担の保険料率が変更になります。 一般の事業 ①労働者負担:令和3年度 3/1,000 ⇒ 令和4年度下期 5/1,000②事業主負担:令和3年度 6/1,000 ⇒ 令和4年度下期 8.5/1,000雇用保険料率(①+②)令和3年度 9/1,000 ⇒ 令和4年度下期 13.5/1,000 ※事業の種類建設の事業、農林水産・清酒製造の事業の雇用保険料率は、厚生労働省の保険料率をご参考にしてください。 (参考)厚生労働省の「雇用保険料率について」↓雇用保険料率について |厚生労働省 (mhlw.go.jp) ※労働保険料の令和4年度の概算保険料の計算に注意してください。
投稿日: 2022年4月1日2022年4月1日年次有給休暇の取得義務とは? 働き方改革法案の成立に伴い、 2019年4月1日から、使用者は従業員に対して年5日の年次有給休暇を取得させることが義務となりました。 ◆ 対象者有給休暇の付与日数が年間10日以上のすべての従業員(パート・アルバイト含む)が対象 ◆ 年10日の有給休暇の付与の条件・雇入れの日から6ヶ月間継続勤務している・その6ヶ月間の全労働日の8割以上を勤務している ◆ 年5日の時季指定義務使用者は、従業員ごとに年次有給休暇を付与した日から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させなければなりません。※(参考)厚生労働省の「年次有給休暇の時季指定」↓年次有給休暇の時季指定 | 働き方改革特設サイト | 厚生労働省 (mhlw.go. ◆ 年次有給休暇管理簿の作成と保存義務使用者は、従業員ごとに「年次有給休暇管理簿」を作成し、3年間保存義務があります。 ◆ 年5日有給休暇を取得させなかった場合年5日の有給休暇を取得させないと、従業員1名につき30万円以下の罰金に処せられます。 (まとめ)有給休暇は、正社員だけでなくパート・アルバイトの従業員にも付与されます。年10日以上の有給休暇が付与される従業員は、1年以内に5日以上の有給休暇を取得が義務化されました。使用者が如何に5日以上有給休暇を取得させるかが、課題になります。その為にも計画的に有給休暇を取らせて、有給休暇を管理していくことが必要になります。 ※(参考)厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」↓000463186.pdf (mhlw.go.jp)
投稿日: 2022年2月27日2022年2月27日所得税の青色申告とは?(その3) 青色事業専従者給与について 事業主が青色申告者の場合、青色事業専従者給与として、給与相当額を必要経費に算入することができます。※事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に届出が必要です。 「青色事業専従者給与」とは、個人事業主と生計を一にする親族がその事業に従事している場合で、その親族が「青色事業専従者」とみなされた場合に支払う給与のことである。 (提出時期)青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した人や新たに専従者がいることとなった人は、その開業の日や専従者がいることとなった日から2月以内)に、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出が必要です。 青色事業専従者の要件 ①個人事業主が青色申告者であること②青色申告者と「生計を一」にする配偶者その他の親族であること③その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること④その年を通じて6月を超える期間、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること ※必要経費となる青色事業専従者給与額は、支給した給与の金額が次の状況等からみて相当とみとめられるもので、しかも、「青色事業専従者給与に関する届出書」に記載した金額の範囲内のものに限られます。①専従者の労務に従事した期間、労務の性質及びその程度②あなたの事業に専従するほかの使用人の給与及び同種同規模の事業に専従する者の給与の状況③事業の種類・規模及び収益の状況 次回は、「所得税の青色申告とは?(その4)」「少額減価償却資産の特例」をご覧ください。
投稿日: 2022年2月13日2022年2月28日所得税の青色申告とは?(その2) 青色申告者には、所得金額から10万円または65万円(55万円)控除を受けることができる青色申告特別控除があります 【55万円の青色申告特別控除の要件】①不動産所得(事業的規模)または事業所得がある※不動産所得の場合、家屋の賃貸の場合はおおむね5棟以上、アパートなどの賃貸の場合はおおむね10室以上の場合は、事業的規模を満たしていると考えることが多いです。(5棟10室基準)②複式簿記で記帳する。③現金主義ではなく発生主義で記帳する。④貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付。 【65万円の青色申告特別控除の要件】①上記の「55万円の青色申告特別控除」の要件に該当していること。②e-Taxによる申告または電子帳簿保存を行っている。※令和4月1月1日から、帳簿書類を電子データのままで保存する場合に必要な税務署長の事前承認が不要となりました。 【10万円の青色申告特別控除の要件】上記の「55万円の青色申告特別控除」及び「65万円の青色申告特別控除」の要件に該当しない青色申告者が受けられます。 次回は、「所得税の青色申告とは?(その3)」「青色事業専従者給与」をご覧ください。
投稿日: 2022年1月30日2022年2月28日所得税の青色申告とは?(その1) 個人の確定申告には「青色申告」と「白色申告」という2種類があります。青色申告は白色申告に比べて多少手間がかかりますが、青色申告特別控除などのメリットがあります。 白色申告 手続きが青色申告より容易ですが、青色申告に認められる特典がないです。また、2014年の法改正により白色申告も帳簿の記帳が義務化されました。帳簿方法は、単式簿記(簡易簿記)が認められています。 青色申告 青色申告を利用するためには「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。↓ 【1月16日以降に新規開業した場合】業務を開始して2か月以内に申請書を提出すると青色申告が利用できるようになります(開業が1月1日~1月15日の場合は3月15日が提出期限)。【すでに事業を開始していた場合】「今年から白色申告から青色申告に切り替えたい」という場合は、その年の3月15日までに青色申告承認申請書を提出する必要があります。※期限日が土日祝日の場合は、これらの日の翌日が期限日となります。 【青色申告の特典】 ①青色申告特別控除②青色事業専従者給与③貸倒引当金④純損失の繰越しと繰戻し⑤少額減価償却資産の特例 次回は「所得税の青色申告とは?(その2)」「青色申告特別控除」をご覧ください。
投稿日: 2022年1月8日2022年2月28日減価償却は、定額法?定率法?どちらがいい?! 減価償却とは? 事業などの業務のために用いられる建物、建物附属設備、構築物、機械装置、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には購入後時とともにその価値が減少していきます。このような資産を減価償却資産といいます。減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費にします。この使用可能期間に当たるものとして法定耐用年数が各資産ごとに定められています。 減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を法定耐用年数で年分の必要経費として分配していく手続きです。 償却方法は? ①定額法 償却できる金額が毎年一定 計算式:取得価格×定額法の償却率 ②定率法 償却できる金額が最初の年が多く、毎年逓減します 計算式:未償却残高×定率法の償却率 ※建物及び建物附属設備、構築物は、定額法※機械装置、器具備品、車両運搬具は、定額法・定率法のどちらか選択できる 定額法・定率法のメリット 定額法:毎年同じ減価償却なので、計算がわかりやすく、事業計画がたてやすい定率法:定額法よりも初期の段階で減価償却が大きいため、早く経費化できる あなたは、どちらを選択しますか? ※原則 個人の場合は、定額法 法人の場合は、定率法 ⇒償却方法を変更する場合は 減価償却資産の償却方法の届出書を提出する