減価償却は、定額法?定率法?どちらがいい?!

減価償却とは?

事業などの業務のために用いられる建物、建物附属設備、構築物、機械装置、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には購入後時とともにその価値が減少していきます。このような資産を減価償却資産といいます。減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費にします。この使用可能期間に当たるものとして法定耐用年数が各資産ごとに定められています。

減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を法定耐用年数で年分の必要経費として分配していく手続きです。

償却方法は?

①定額法 償却できる金額が毎年一定                

     計算式:取得価格×定額法の償却率

②定率法 償却できる金額が最初の年が多く、毎年逓減します

     計算式:未償却残高×定率法の償却率

 

※建物及び建物附属設備、構築物は、定額法

※機械装置、器具備品、車両運搬具は、定額法・定率法のどちらか選択できる

定額法・定率法のメリット

定額法:毎年同じ減価償却なので、計算がわかりやすく、事業計画がたてやすい

定率法:定額法よりも初期の段階で減価償却が大きいため、早く経費化できる

あなたは、どちらを選択しますか?

※原則

    個人の場合は、定額法  法人の場合は、定率法

    ⇒償却方法を変更する場合は

    減価償却資産の償却方法の届出書を提出する

株式会社と医療法人の違いはありますか?

大きな違いは!?

・剰余金の配当禁止

・出資をしなくても社員になれる

・解散時に残余財産がある場合は国等に帰属

(余剰金の配当)

株式会社は、業績に応じて株主への配当(分配可能額の範囲内)を任意に行う事ができます。

医療法人は、医療法第54条に剰余金の配当をしてはならないと規定しています。

医療法人の非営利性の位置付けとして、医療機関等の運営により生じた利益(剰余金)を社員等へ分配することは禁止されています

(株式会社の株主と医療法人の社員)

株式会社は、出資者である株主による株主総会に於いて取締役の選任を行います。つまり所有と経営が分離されています。

重要事項や決算報告は、株主総会で説明を行い、承認を得る事が必要となります。

 これに対して、過措置型医療法人及び基金拠出型医療法人に於いても、医療法人の社員による社員総会で、理事の選任を行います。

但し、資金を拠出しなくても社員になることが出来ることが、株式会社の株主とは大きく違う点です。 社員総会が医療法人の意思決定機関となっており、株式会社と同様に重要事項や決算報告を社員総会に報告し、承認を得る手続きが必要となります。

(解散時の残余財産)

株式会社の解散する場合は、すべての債務を支払ってもまだ財産が残る(残余財産)場合は、株主に分配します。

医療法人は、持分あり医療法人が解散した場合は、出資した割合に応じて、医療法人の中の財産の返還を求めることができますが、

平成19年の改正医療法施行後に設立された基金拠出型医療法人が解散する場合、清算した後に残った財産(残余財産)の帰属先は、国・地方公共団体・医療法人、その他の医療を提供する者であって厚生労働省令で定めるものから選定しなければなりません。

   ~その他、株式会社と医療法人の違い~

【設立について】

株式会社は、登記のみです。

医療法人は、都道府県による認可を受け、その後登記が必要になります。

設立時期について】

株式会社は、いつでも可能ですが、医療法人は、都道府県の認可のチャンスは、概ね年2回です。

【役員の人数】

株式会社の取締役は、1人以上。

医療法人の理事は、3人以上。監事1人以上。

医療法人の監事は、医療法人の親族は就任できないために、なかなか監事をお願いする方が、見つからない場合も少なくありません。

 

【代表者の要件】

株式会社は、代表取締役の要件はありません。

医療法人の理事長は、医師また歯科医師のみです。

 

【株主(出資者)の議決権】

株式会社は、株式数に応じて議決権はありますが、医療法人に於いて社員の議決権は、一人一票になります。

 など・・・まだ、違いはあります。

個人から、法人成りを検討されている方は、設立時だけでなく、その先も見据えて法人化をご検討ください!

持分あり医療法人と持分なしの医療法人では、 交際費損金算入の限度額に、違いがある?

【交際費損金不算入の額】

(1)資本金額または出資金額が1億円以下(事業年度終了日)の法人

 損金不算入額は、次のいずれかの金額となります。

 ①交際費等の額のうち、飲食に要する費用の50%に相当する金額を

  超える部分の金額

 ②800万円(事業年度が12ヶ月ある場合)を超える部分の金額

 

(2)資本金額または出資金額が1億円超(事業年度終了日)の法人

 

 損金不算入額は、以下の金額となります。

 ①交際費等の額のうち、飲食に要する費用の50%に相当する金額を

  超える部分の金額

 

医療法人の場合は?

(持分ありの医療法人)

⇒出資金額が、1億円以下であれば、

(1)資本金額または出資金額が1億円以下(事業年度終了日)の法人に該当します。

※多くの持分ありの医療法人は、1億円以下と思われます。

(基金拠出型医療法人など、持分なしの医療法人)

持分なし医療法人は、出資金を有していません。

 そのため、交際費の損金不算入の計算は、法人税法で

 「出資の金額に準ずる額」というものが定められています。

 この金額を出資金の額とみなして判定します。

 

「出資の金額に準ずる額」

(期末時の総資産簿価-期末時の総負債簿価-当期利益(または+当期損失))×60%

 上記の計算で、

 ⇒1億円以下か? 1億円超か? を判定します。

例えば、基金拠出型医療法人で、法人設立時に基金1,000万円であったとしても毎年利益が蓄積していくと、

「出資の金額に準ずる額」が1億円超になる可能性があります。

⇒交際費の800万円を超える部分の金額が損金不算入の選択ができなくなり、法人税の負担が増えることが、考えられます。

毎年の資産及び負債の金額を注意しながら、計画的な経営をすることが必要になります。

 

 

 

 

10万円以上30万円未満の固定資産を少額減価償却資産で、一括で経費にするときの消費税は、税込み?税抜き?どっちなの?

「少額減価償却資産の特例」・・・中小企業者等が取得した資産の価額が、10万円以上30万円未満である減価償却資産は、青色申告書を提出する資本金又は出資金の額が1億円以下の法人等又は個人事業主で一定の要件を満たしたときに、その取得価額を一括で経費にすることができる制度です。

30万円未満」の判断基準

①免税事業者

②課税事業者で税込経理を行っている事業者

①②の事業者は、税込金額で30万円未満かどうかで、判断します。

③課税事業者で税抜経理を行っている事業者

③の事業者は、税抜金額で30万円未満かどうかで、判断します。

 

 

※ただし、1年間で経費処理できる少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円(事業年度が12ヶ月未満の場合には月数按分が必要)を超えるときは、その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額が限度額となります。

※減価償却費の計上は、個人の場合は、強制的に償却しなければなりません。しかし、法人の場合は会社の判断により償却限度額範囲内であれば任意で償却できる取扱いになっています。

マイカーで通勤しています。通勤手当の非課税なのはいくらまで?

従業員が給与に加算して支給する通勤手当は、一定の限度額まで所得税が非課税になります。

マイカーで通勤する人の1ヶ月当たりの通勤手当の非課税は、

片道の通勤距離に応じて定められています。

片道の通勤距離     1ヶ月当たりの限度額
  2km未満             全額課税
  2km以上~10km未満                4,200円
10km以上~15km未満                7,100円
15km以上~25km未満                 12,900円
25km以上~35km未満                 18,700円
35km以上~45km未満                 24,400円
45km以上~55km未満                 28,000円
55km以上                 31,600円

(参考:国税庁 No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当)

※ただし、非課税となるのは所得税だけです。社会保険料や雇用保険料については、通勤手当も保険料の対象給与に該当します。     

※電車やバスなどの交通機関を利用されている方は、別途一定の所得税の非課税の限度額があります。

iDeCoってした方が良い?

確定申告の時期にちょくちょく質問を受けます。

まず、その先生が個人事業なのか?医療法人の役員なのか?
月額掛け金の限度額が変わってきます。

掛けるときは、掛け金が全額所得控除で、税金がお安くなります。

ただし、iDeCoは1人1口座で、自分で金融機関等を選択し、運用等も選択しますが、その選択した金融機関や商品によって、手数料が変わってきます。
・ 口座設定(加入)時手数料
・ 運用期間中の口座管理手数料信託報酬
そして、金融機関を変えたいときの
・ 移管時手数料

iDeCoは給付を受ける際にも、
・ 給付手数料
がかかります。

受け取る方法は、一時金か、年金か、または併用かを選べますが、これらはすべて税金の計算の対象です。
つまり税金がかかります。

その時の、その先生の収入(所得)の具合、小規模企業共済に入っているかとか、退職金積み立ての保険のピークがいつかとか、理事長を退任した後どうするのかとか、年金はどのようなものをいつからもらえるのか。。など。
勘案しながら、iDeCoをしたら、どのくらい得をするのか?
をお答えさせて頂いております。

毎回、悩ましいなと思いながら。。概ねを。。(-_-;)

クリニックでの同一労働同一賃金の留意点①

 

R3年4月から、今まで猶予されていた中小企業にも施行され、中小企業に該当するクリニックも対象となります。

①基本給・・・労働者の能力又は経験に応じて支払うもの、業績又は成果に応じ支払うもの、勤続年数に応じて支払うものなど、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。

例)正職員のみ勤務年数に応じてい昇給 ⇒ ✖

②賞与・・・クリニックの業績等への労働者の貢献に応じて支給するもについては、同一の貢献には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。

例)貢献度に関係なく、正職員のみ賞与を支給する⇒ ✖

③役職手当・・・役職の内容に対して支給するものについては、同一の内容の役職には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。

例)同じ役職で、正職員は役職手当が支給されるが、パートには支給無し⇒ ✖

④その他各種手当・・・同一の内容には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。

※今後、クリニックの正職員とパートの仕事の違いがあるのか、ないのかを洗い出して、違いがない場合には、「待遇差」を解消していく必要があります。

新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金の係る入金は収入ですか?

この慰労金は、医療従事者ご本人に対するものですが、原則として医療機関が医療従事者や職員から委託を受け申請をとりまとめて、代理申請を行い慰労金が医療機関に入金します。そのため入金した金額は、一旦医療機関が預かって医療従事者へ支給します。

慰労金は、所得税法の非課税所得ですので、源泉徴収も必要ありません。給与や賞与とは別に支給する方がよいと思います。

医療機関はあくまでも代理で申請及び受領するので、金時は収入ではありません。また、支給する時も経費ではありません。

会計処理としては、入金時も支給時も預り金で処理するとよいでしょう。

 

リースした方が良いですか?買った方が良いですか?

開業時にも、開業後クリニックオープンして経営が軌道に乗った時期にも、よく質問を受けます。

開業時は購入

開業時に借入をされることがほどんどのケースかと思われます。
借入金の利息より、リースの利息の方が高い!
借入れる際の計画にリース料を入れた場合は、「運転資金」として銀行に見られます。

購入時は、迷いなく購入で!
ただし、必要のないものは買わないように!
開業時の借入金は少ないに越したことはありません。

 

資金に余裕があれば購入

利息は勿体ないので、可能であれば、一括で購入。
あとは、リースの利息+手数料と、分割の場合の費用を比較して検討。

ただ、リースとは、最終的に所有権がどうなるか?リース期間中の保守がどうなるかも関係してきますので、一概には言えません。

リースの場合のメリットは、
☆ 初期費用が少ない
☆ 毎月の必要な資金がわかる
☆ 毎月の経費が均等
+ 医療機器等の場合、償却資産税(地方税)が不要
+ 車両の場合、自動車税・車検が不要
です。

購入の場合のメリットは、
☆ 自分のものになる
☆ 取得とは関係のない事務手数料や利息が不要
  = 長期保有はリースより割安
☆ 好きな時に売却(買換)できる
☆ 減価償却により経費にできる
 (償却方法によるが、早く経費にすることも可能)