令和4年10月から、雇用保険料率が変更になります。

◎雇用保険料率 (令和4年4月1日 ~ 令和4年9月30日)

事業の種類:一般の事業

事業主負担:6.5/1,000   労働者負担:3/1,000

    ⇩

◎雇用保険料率 (令和4年10月1日 ~ 令和5年3月31日

事業の種類:一般の事業

事業主負担:8.5/1,000   労働者負担:5/1,000 

※一般の事業以外は厚生労働省の「雇用保険料率について」を

 ご参考にしてください。

 

給与計算をする際には、雇用保険料率が変更になりますので、

再度ご確認ください!!

(参考)厚生労働省の「雇用保険料率について」

  ⇩

雇用保険料率について |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

所得税の青色申告とは?(その4)

少額減価償却資産の特例

青色申告をする個人事業主であれば、少額減価償却資産の特例を活用できます。

1個(または1組)当たり30万円未満の減価償却資産を取得した場合、取得価額全額をその年の経費に計上できます。

「少額減価償却資産の特例」の対象となるのは、新品・中古にかかわらず、その取得が30万円未満の減価償却資産です。

30万円未満の判定は、税込みで会計処理している課税事業者は税込みの取得価額で、税抜きで会計処理している事業者は税抜きの取得価額で判定します。

免税事業者の場合には、税込みで30万円未満かどうかで判定します。

上限が、年間300万円まで

少額減価償却資産の特例は、事業年度中に購入した少額減価償却資産の取得価額をすべて合わせて300万円までが対象です。

仮に、事業年度が1年に満たない場合

300万円を12で割り、その事業年度の月数を掛けた金額が上限となります。

取得価額が20万円未満の場合

1個(または1組)が10万円未満の場合は、減価償却の対象ではなく全額経費にできます。

1個(または1組)が10万円以上20万円未満の場合は、「少額減価償却資産」の選択の他に、3年で均等償却できる「一括償却資産」を選択することもできます。

一括償却資産   ⇒ 償却資産税の申告対象外

少額減価償却資産 ⇒ 償却資産税の申告対象

償却資産とは?

償却資産とは、土地・家屋以外の事業用資産で、

事業者の所得の金額の計算上、減価償却費として損金または必要経費に算入されるものをいいます。

取得価額が10万円以上の減価償却資産については、償却資産税の申告に対象の資産となりますが、「一括償却資産」として会計処理した資産については、

償却資産税の対象資産に含めなくて良いこととされています。

1個(または1組)が10万円以上20万円未満の場合

一括償却資産にするか? 少額減価償却資産にするか?

は、各々のメリット・デメリットを踏まえて検討しましょう。

(福岡県)令和4年度 第1回 医療法人設立の受付について

福岡県では、年2回の医療法人設立認可の申請があります。

今年度の1回目の申請受付が始まります。

※下記の福岡県のホームページをご参考にしてください。

(公社)福岡県医師会の会員で一人医師医療法人を設立予定の方は、

(公社)福岡県医師会主催の説明会が別途開催されるます。福岡県の説明会ではなく、(公社)福岡県医師会主催の説明会に参加が必要になります。ご注意ください。

※下記の(公社)福岡県医師会のホームページをご参考にしてください。

https://www.fukuoka.med.or.jp/library/12252319136.pdf

 ・医療法人認可申請を検討中の方

 ・申請の手続きにお困りの方

★申請のサポートを致します。ご気軽にご連絡ください。

令和4年度の雇用保険料率はどうなった?

令和4年3月30日に「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が成立しました。

令和4年度の雇用保険料率は

上期(令和4年4月1日~令和4年9月30日)

下期(令和4年10月1日~令和5年3月31日)

で、雇用保険料率が違います。

上期は、事業主負担の保険料率のみが変更になります。

一般の事業 

①労働者負担:令和3年度 3/1,000 ⇒ 令和4年度上期  3/1,000

②事業主負担:令和3年度 6/1,000 ⇒ 令和4年度上期 6.5/1,000

雇用保険料率(①+②)

令和3年度 9/1,000 ⇒ 令和4年度上期 9.5/1,000

下期は、労働者負担と事業主負担の保険料率が変更になります。

一般の事業 

①労働者負担:令和3年度 3/1,000 ⇒ 令和4年度下期  5/1,000

②事業主負担:令和3年度 6/1,000 ⇒ 令和4年度下期 8.5/1,000

雇用保険料率(①+②)

令和3年度 9/1,000 ⇒ 令和4年度下期 13.5/1,000

※事業の種類

建設の事業、農林水産・清酒製造の事業の雇用保険料率は、厚生労働省の保険料率をご参考にしてください。

(参考)厚生労働省の「雇用保険料率について」

雇用保険料率について |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

※労働保険料の令和4年度の概算保険料の計算に注意してください。

年次有給休暇の取得義務とは?

働き方改革法案の成立に伴い、 2019年4月1日から、使用者は従業員に対して年5日の年次有給休暇を取得させることが義務となりました。

対象者

有給休暇の付与日数が年間10日以上のすべての従業員(パート・アルバイト含む)が対象

年10日の有給休暇の付与の条件

・雇入れの日から6ヶ月間継続勤務している

・その6ヶ月間の全労働日の8割以上を勤務している

年5日の時季指定義務

使用者は、従業員ごとに年次有給休暇を付与した日から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させなければなりません。

※(参考)厚生労働省の「年次有給休暇の時季指定」

年次有給休暇の時季指定 | 働き方改革特設サイト | 厚生労働省 (mhlw.go.

年次有給休暇管理簿の作成と保存義務

使用者は、従業員ごとに「年次有給休暇管理簿」を作成し、

3年間保存義務があります。

年5日有給休暇を取得させなかった場合

年5日の有給休暇を取得させないと、従業員1名につき30万円以下の罰金に処せられます。

(まとめ)

有給休暇は、正社員だけでなくパート・アルバイトの従業員にも付与されます。

年10日以上の有給休暇が付与される従業員は、1年以内に5日以上の有給休暇を取得が義務化されました。使用者が如何に5日以上有給休暇を取得させるかが、課題になります。その為にも計画的に有給休暇を取らせて、有給休暇を管理していくことが必要になります。

※(参考)

厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」

000463186.pdf (mhlw.go.jp)

所得税の青色申告とは?(その3)

青色事業専従者給与について

事業主が青色申告者の場合、青色事業専従者給与として、給与相当額を必要経費に算入することができます。

※事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に届出が必要です。

「青色事業専従者給与」とは、個人事業主と生計を一にする親族がその事業に従事している場合で、その親族が「青色事業専従者」とみなされた場合に支払う給与のことである。

(提出時期)

青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した人や新たに専従者がいることとなった人は、その開業の日や専従者がいることとなった日から2月以内)に、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出が必要です。

青色事業専従者の要件

①個人事業主が青色申告者であること

②青色申告者と「生計を一」にする配偶者その他の親族であること

③その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること

④その年を通じて6月を超える期間、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること

※必要経費となる青色事業専従者給与額は、支給した給与の金額が次の状況等からみて相当とみとめられるもので、しかも、「青色事業専従者給与に関する届出書」に記載した金額の範囲内のものに限られます。

①専従者の労務に従事した期間、労務の性質及びその程度

②あなたの事業に専従するほかの使用人の給与及び同種同規模の事業に専従する者の給与の状況

③事業の種類・規模及び収益の状況

 

次回は、「所得税の青色申告とは?(その4)」

「少額減価償却資産の特例」をご覧ください。

所得税の青色申告とは?(その2)

青色申告者には、所得金額から
10万円または65万円(55万円)控除を受けることができる青色申告特別控除があります

【55万円の青色申告特別控除の要件】

①不動産所得(事業的規模)または事業所得がある

※不動産所得の場合、家屋の賃貸の場合はおおむね5棟以上、アパートなどの賃貸の場合はおおむね10室以上の場合は、事業的規模を満たしていると考えることが多いです。(5棟10室基準)

②複式簿記で記帳する。

③現金主義ではなく発生主義で記帳する。

④貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付。

【65万円の青色申告特別控除の要件】

①上記の「55万円の青色申告特別控除」の要件に該当していること。

e-Taxによる申告または電子帳簿保存を行っている。

※令和4月1月1日から、帳簿書類を電子データのままで保存する場合に必要な税務署長の事前承認が不要となりました。

【10万円の青色申告特別控除の要件】

上記の「55万円の青色申告特別控除」及び「65万円の青色申告特別控除」の要件に該当しない青色申告者が受けられます。

 

次回は、「所得税の青色申告とは?(その3)」

「青色事業専従者給与」をご覧ください。

所得税の青色申告とは?(その1)

個人の確定申告には「青色申告」と「白色申告」という2種類があります。

青色申告は白色申告に比べて多少手間がかかりますが、青色申告特別控除などのメリットがあります。

白色申告

手続きが青色申告より容易ですが、青色申告に認められる特典がないです。また、2014年の法改正により白色申告も帳簿の記帳が義務化されました。帳簿方法は、単式簿記(簡易簿記)が認められています。

青色申告

青色申告を利用するためには「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。

【1月16日以降に新規開業した場合】

業務を開始して2か月以内に申請書を提出すると青色申告が利用できるようになります(開業が1月1日~1月15日の場合は3月15日が提出期限)。

【すでに事業を開始していた場合】

「今年から白色申告から青色申告に切り替えたい」という場合は、その年の3月15日までに青色申告承認申請書を提出する必要があります。

※期限日が土日祝日の場合は、これらの日の翌日が期限日となります。

【青色申告の特典】

①青色申告特別控除

②青色事業専従者給与

③貸倒引当金

④純損失の繰越しと繰戻し

⑤少額減価償却資産の特例

 

次回は「所得税の青色申告とは?(その2)」

「青色申告特別控除」をご覧ください。

減価償却は、定額法?定率法?どちらがいい?!

減価償却とは?

事業などの業務のために用いられる建物、建物附属設備、構築物、機械装置、器具備品、車両運搬具などの資産は、一般的には購入後時とともにその価値が減少していきます。このような資産を減価償却資産といいます。減価償却資産の取得に要した金額は、取得した時に全額必要経費になるのではなく、その資産の使用可能期間の全期間にわたり分割して必要経費にします。この使用可能期間に当たるものとして法定耐用年数が各資産ごとに定められています。

減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を法定耐用年数で年分の必要経費として分配していく手続きです。

償却方法は?

①定額法 償却できる金額が毎年一定                

     計算式:取得価格×定額法の償却率

②定率法 償却できる金額が最初の年が多く、毎年逓減します

     計算式:未償却残高×定率法の償却率

 

※建物及び建物附属設備、構築物は、定額法

※機械装置、器具備品、車両運搬具は、定額法・定率法のどちらか選択できる

定額法・定率法のメリット

定額法:毎年同じ減価償却なので、計算がわかりやすく、事業計画がたてやすい

定率法:定額法よりも初期の段階で減価償却が大きいため、早く経費化できる

あなたは、どちらを選択しますか?

※原則

    個人の場合は、定額法  法人の場合は、定率法

    ⇒償却方法を変更する場合は

    減価償却資産の償却方法の届出書を提出する

株式会社と医療法人の違いはありますか?

大きな違いは!?

・剰余金の配当禁止

・出資をしなくても社員になれる

・解散時に残余財産がある場合は国等に帰属

(余剰金の配当)

株式会社は、業績に応じて株主への配当(分配可能額の範囲内)を任意に行う事ができます。

医療法人は、医療法第54条に剰余金の配当をしてはならないと規定しています。

医療法人の非営利性の位置付けとして、医療機関等の運営により生じた利益(剰余金)を社員等へ分配することは禁止されています

(株式会社の株主と医療法人の社員)

株式会社は、出資者である株主による株主総会に於いて取締役の選任を行います。つまり所有と経営が分離されています。

重要事項や決算報告は、株主総会で説明を行い、承認を得る事が必要となります。

 これに対して、過措置型医療法人及び基金拠出型医療法人に於いても、医療法人の社員による社員総会で、理事の選任を行います。

但し、資金を拠出しなくても社員になることが出来ることが、株式会社の株主とは大きく違う点です。 社員総会が医療法人の意思決定機関となっており、株式会社と同様に重要事項や決算報告を社員総会に報告し、承認を得る手続きが必要となります。

(解散時の残余財産)

株式会社の解散する場合は、すべての債務を支払ってもまだ財産が残る(残余財産)場合は、株主に分配します。

医療法人は、持分あり医療法人が解散した場合は、出資した割合に応じて、医療法人の中の財産の返還を求めることができますが、

平成19年の改正医療法施行後に設立された基金拠出型医療法人が解散する場合、清算した後に残った財産(残余財産)の帰属先は、国・地方公共団体・医療法人、その他の医療を提供する者であって厚生労働省令で定めるものから選定しなければなりません。

   ~その他、株式会社と医療法人の違い~

【設立について】

株式会社は、登記のみです。

医療法人は、都道府県による認可を受け、その後登記が必要になります。

設立時期について】

株式会社は、いつでも可能ですが、医療法人は、都道府県の認可のチャンスは、概ね年2回です。

【役員の人数】

株式会社の取締役は、1人以上。

医療法人の理事は、3人以上。監事1人以上。

医療法人の監事は、医療法人の親族は就任できないために、なかなか監事をお願いする方が、見つからない場合も少なくありません。

 

【代表者の要件】

株式会社は、代表取締役の要件はありません。

医療法人の理事長は、医師また歯科医師のみです。

 

【株主(出資者)の議決権】

株式会社は、株式数に応じて議決権はありますが、医療法人に於いて社員の議決権は、一人一票になります。

 など・・・まだ、違いはあります。

個人から、法人成りを検討されている方は、設立時だけでなく、その先も見据えて法人化をご検討ください!